<木の家>に寄せる私のイメージ 木の発する森の香り「テルペン」

〈木の家〉に寄せる私のイメージは、森の一部が小さな箱に梱包され、人工的な都市の中に、そっと置かれた状態、あるいは、遠い森と交信する小さな箱―といったものです。
 木の発する森の香り「テルペン」にストレスをやわらげ、疲れた身体をリフレッシュさせる効果があることや、少なからず抗カビ、抗菌作用に関与し、カビを餌とする室内塵性ダニの繁殖も押える、あるいは直接的に殺ダニ活性を示す等の効果があることが報告されています。又森林に漂う樹木が放出する臭い成分の種類は、住まいに使われる木のそれと殆ど差がないといいます。
 そうした意味で、〈木の家〉に住むことは、森林浴をしている状態に近似していると言えなくもないのです。
 床・壁・天井に木を多用した〈木の家〉は視角的にも又、木の故郷である森を思い起こさせるのに十分です。
 私が〈木の家〉を「自然からのメッセージが聞こえてくる都市の住まい」とも表現するのは、そこに身を置いたときの実感から生まれた「フレーズ」ですが、単なる思い込みからくる一人よがりでもなさそうです。
 ミニ講座案内「<木の家>をお薦めする理由」家づくりニュース 2001年9月号掲載


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